ワンスアラウンドの『現場マガジン』 2020年08月12日号


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今週は、先月からスタートした『人を育てる』シリーズの第二弾。
「コロナ禍に配属された新入社員の自立」をテーマに、現場から生の声をお伝えします。

人を育てる法則 【vol.002】

コロナ禍に配属された

新入社員は自立している


皆様、こんにちは。
ワンスアラウンドで新卒採用を担当している岡田聖子です。
前回は、入社式や新入社員研修がオンラインに切り替わり、社会人になったとハッキリ自覚できる機会がないまま、 緊急事態宣言あけの商業施設内の店舗に配属された新入社員のアンケート結果をお伝えいたしました。
今回は、その後の彼らの様子と、ヒヤリングを通した生の声をお伝えしたいと思います。

私は採用担当者として、店舗に配属された新入社員の電話回診や面談を配属後1〜2か月を目安に毎年行っています。
今年は例年と違い、コロナ禍というストレスがある為、ゆっくり話を聞いたほうがいいと思い、 店舗にではなく個人の携帯電話に、それも彼らの休みの日を狙って電話することにしました。

事前に電話することは伝えていません。電話の第一声は、「特に用はないのだけど、どうしてるかなと。声だけ聞きたいと思って」です。
新入社員達は、最初は少し驚き、そして、ちょっと喜んでいる声に変わります。気にかけてもらっているということが嬉しいのだと思います。

「どう?慣れてきた?」
「配属された最初のころの緊張を10としたら、今はどれくらい?」
「どんな仕事をしているときが楽しい?」
「何か困っていることはないかな?」

これは、ほぼ全員にする質問です。
その返答によっては、もう少し突っ込んで話を聞き、何か気になることがあれば、 本部内で共有したり、現場のリーダーに繋げたりしていきます。 配属後1〜2か月くらいだと、あまり大きな問題にはなっていないことがほとんどですが、 本人が無意識のうちに発した気になるワードや、気持ちなどが聞けた場合は、今後問題につながってしまう可能性もあるので、 小さな兆しのうちに状況を社内共有しておくと、その後の対応が違ってきます。
実際にこの配属後の面談を始めてから、新入社員の退職率が大幅に下がりました。初期対応は大切だなと実感しています。


さて、配属後1〜2か月のころの彼らの緊張感は、配属初日と比べてどれくらいだと思いますか?

このころは、出来るようになった仕事と、まだまだ出来ない仕事があり、一人で出来るかドキドキすることも多く、 初日を10とすると、ほぼ全員が3〜4というのがこれまでの回答実績でした。
ところが今年は、その緊張度合いに幅がありました。
個々のストレス耐性度の違いもありますが、 「ほとんどない」「まったくない」と答えるスタッフが複数出てきたのです。

本来なら、新入社員研修後の4月中旬から少しずつ店に慣れてきてゴールデンウイーク商戦をドキドキしながら迎え、 緊張とともにその山を乗り越えていくのですが、今年はコロナ感染予防対策や、 春物から夏物へ商品を一気に入れ替える作業、イレギュラーのセール前倒し対応もあり、 先輩社員も新入社員に対して親切丁寧にゆっくりと教えてあげる時間も余裕もありませんでした。

商業施設の営業再開後、自粛疲れしたお客様がドッと押し寄せて、年末商戦並みの混雑をいきなり経験した新入社員は、 必死で目の前のことに対応していくしかありませんでした。
一緒に寄り添って教えてもらいたくても、客数の多さを見たら、先輩に頼らず自分で何とかやるしかない!

必死にやっているうちに、気がついたら出来ることが増えて、 一人でも何とかやれるという自信につながったことが、この「緊張はもうない」という返答に表れているのかもしれません。
「年末年始でなく、今で良かった。この忙しさを最初に体験したら、 もう怖いものはないと思える」と話してくれた新入社員もいました。
配属早々に忙しさのピークを体験しているが故、彼らは強くなったのだと思います。 今年の新入社員は、ひょっとしたら逞しく、そして早く成長してくれるかもしれません。


新入社員の生の声の詳細はこちらから

電話で新入社員の声を聞いていると、明らかにオンライン研修中とは違う声の新人が複数いました。 「声が明るくなったね!」と伝えたら、家族や友人からも同じことを言われるとのこと。

店頭でお客様に声出しをしているうちに、さらに明るく大きな声になったのだと思いますが、 親御さんも新入社員である子供の声が明るいと、職場に馴染めている、仕事を楽しんでいる、 など安心して見守っていただけるのではないかなと思います。

入社から今までを振り返り、あっという間だったと話す新入社員達ですが、 「6月末くらいに疲れたなと感じた」「怒涛の2か月がやっと終わってホッとしている」とふと漏らしたスタッフがいました。 丁度配属から1〜2か月くらいのタイミングです。

例年の5月病ならぬ、コロナ禍での「7月病・8月病」が、 セールが落ち着いた今から出てくる兆しなのかもしれません。
精神的には例年より早く自立した彼らですが、一方で業務内容が荒くなっていないか、 自己流になっていないかを、セール後の今から確認しつつ、彼らの小さな変化に気づいてあげられる2020年の夏にしたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
来週は、二回目の「マーケットレポート」をお届けします。
どうぞお楽しみに!

ワンスアラウンド株式会社 シニアディレクター
キャリアコンサルタント(国家資格)

岡田 聖子



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