2020年06月02日号

いつもお世話になっております。
このメールは、お客様によるご登録や名刺交換など、弊社と何らかのご縁をいただいたお客様にお届けしております。

ワンスアラウンド株式会社取締役およびE&C推進室
室長を務めます佐藤梨枝子と申します。
※E&CはES&CSの頭文字です。

いよいよ緊急事態宣言が解除になりました。
約2ヶ月ぶりに全国の商業施設が営業を再開しました。しかし、このわずか2か月の間に失ったものは、とてつもなく大きいものでした。
これからも目に見えない恐怖との闘いは続きますが、店舗で仲間と共に働けることの喜びを噛みしめて、前向きに進んでいこうと思います!

今回の自粛期間中、弊社もテレワークが中心になり、社内の仲間全員と顔を合わせる機会は大きく減少しました。
テレワークにはもちろん、プラスの効果がありましたが、対面のコミュニケーションが減ったことで、マイナスの現象も起きました。
その中でも改めて思ったこと、それは、非常時には「責任者は誰か?」を求めすぎるのは危険だということです。
戦場では、上司の指示を待っているだけでは、自分の命も危うくなります。
責任者は全員です。「私は責任者ではない」「私は役職者ではない」などは関係なく、1人ひとりが当事者意識をもって意見を発信し、自分の思いを伝える、そして行動することが大事なことだと改めて感じました。

そこで今回は役割と責任を超えて、ただひたすらにお客様に寄り添ったスタッフの事例をご紹介いたします。

ハッピー・エピソード【vol.003】


百貨店に入っているH店は、平日の昼間は普段からご高齢のお客様が多くいらっしゃいます。

ある日のことです。店長が休憩から戻るとき、自店のスタッフがフロア内のご高齢の男性客1人ひとりに何かを聞いてまわっている姿を見つけました。
「何してるの?」と、スタッフに話を聞くと、スタッフが店内にいるとき、目の前の通路を歩いていたご高齢の女性が、急に気分が悪くなりうずくまってしまったそうです。すぐに同じフロアにあるインフォメーションに引継ぎ、車椅子で救護室に連れていって頂いたそうです。
その後、お声を掛けた時に「主人と一緒に来ている」と仰っていたことを思い出しました。インフォメーションからは、放送で案内すると言われましたが、ご高齢なので、館内放送が聞こえないかもしれないと思い
スタッフ自ら館内のご主人を探してまわっているとのことでした。

そして、ようやくご主人を見つけてインフォメーションまでご案内し、数時間後には奥様の体調が戻ったということを聞き一安心したそうです。

数日後、ご夫婦揃ってお店を訪ねてくださり、「わざわざ主人まで探してくれて本当にありがとう」と、とても感謝されていたそうです。


このエピソードを聞いた時、「自分ならどうしただろうか?」と考えてみました。
(1) 倒れているお客様にお声を掛けてインフォメーションに報告する
  →これはするでしょう。
(2) 「ご主人とご一緒にいらしているそうです」と、インフォメーションに伝える
  →当然これもするでしょう。
(3) フロア内のご主人を探しに行く
  →ここまでしたでしょうか?
自分なら、「ここからはインフォメーションの仕事」と考え、気に掛けながらも、自店に即座に戻ったと思います。

この事例を聞いた時、このスタッフの行動について考えさせられました。
見方によっては、「何故、あなたがそこまでするの?」と上司に注意されたかもしれません。
お客様を助けることよりも、自店に穴を空けたことを叱責されたかもしれません。
それでもこのスタッフが役割を超えて、お客様のために行動した姿は、「すごい!」と、心からの称賛の想いしかありませんでした。

役割を超えて、今、自分ができることをする。

緊急の時には、「誰かがやる」では何も始まらない。このスタッフの行動が人として大切なことをシンプルに教えてくれた気がします。


最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も参考にしていただける「現場の事例」をご紹介してまいります。



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この特徴は、集合研修はもちろんですが、オンライン研修になっても大きく変わりません。
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